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なぜ人は嫌悪する対象に惹かれるのか?恐怖と快楽の脳科学を徹底解説


結論

人間は「恐怖」や「嫌悪」を感じる対象に対して、なぜか強い関心を抱き、時に快感すら覚えます。これは単なる変わった趣味ではなく、脳の報酬系や進化的適応に基づいた自然な反応です。ホラー映画が人気なのも、ネットで嫌悪対象を叩く行為が快感を伴うのも、この仕組みによるものです。

 


恐慌快楽中毒とは何か
恐慌快楽中毒という表現は心理学の正式な用語ではありませんが、「不快や恐怖をわざわざ探し出して体験し、その後に得られる安心感や優越感を快楽として消費する行為」を指すと考えられます。ネット上でよく見られる「不快なものを晒して叩く」行為もその一例といえるでしょう。


恐怖と快感はなぜ裏腹なのか
脳科学的には、恐怖と快感は近い神経回路を使っています。恐怖を感じた時には扁桃体が反応し、交感神経が活発化します。しかし「実際には危険がなかった」と分かると、脳内でドーパミンやエンドルフィンといった快感物質が分泌されます。これにより「怖かったけれど快感だった」という体験が成立します。これはジェットコースターやホラー映画を楽しめる理由と同じ構造です。


晒し行為や優越感の快楽
嫌悪対象を叩く行為がやめられないのも、この仕組みで説明できます。不快なものを発見すると一時的に危険信号が脳で鳴りますが、それを否定し他者と共有することで「自分は安全側にいる」「自分は高尚だ」と感じられます。この優越感がドーパミンを分泌させ、報酬系を満たします。結果として「嫌いなものに惹かれ続ける」という矛盾した行動が強化されてしまいます。


進化的な背景
この現象には進化的な意味もあります。人類は「危険を体験しながら学ぶ」ことによって生存率を高めてきました。怖い動物、危険な食べ物、敵対する人間集団を観察し、それを仲間と共有することで安全を確保してきたのです。その仕組みが現代において、ホラーやネットでの「晒し文化」といった形で表出していると考えられます。


まとめ
恐怖や嫌悪が快感に転じるのは、脳の報酬系と進化的適応によるものです。ホラー作品の人気も、ネットでの晒しや叩きが快感を伴うのも同じ根っこを持っています。つまり「恐慌快楽中毒」とは、私たちの脳が持つ自然なメカニズムの一つなのです。嫌悪感や恐怖に惹かれることは決して特殊なことではなく、むしろ普遍的な人間の性質と言えるでしょう。

 

 


参考文献

• Denton DA, McKinley MJ, Weisinger RS. Biological Basis of Thirst and Sodium Appetite. Springer, 1996.

• Harrison NA, et al. “Yawning, empathy, and the mirror neuron system.” Brain. 2006.

• Zillmann D. “The psychology of suspense in dramatic exposition.” Suspense: Conceptualizations, theoretical analyses, and empirical explorations. 1996.

• Kawahara JI, et al. “Social anxiety and attentional bias toward threat-related faces: An event-related brain potential study.” NeuroReport. 2004.